元衆議院議員(茨城県第6区)[無所属]大泉ひろ子オフィシャルサイト -大泉ひろこの徒然草(つれづれぐさ)-
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日々雑感
[2024/05/17]
新たなフロンティアと国益



 過日、白山義久京大名誉教授のお話を聞く機会を得た。題は「国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)の保全及び持続可能な利用に関する新協定」についてである。
 耳慣れない題であるが、簡単に言うと、公海の資源保全の協定ということだろう。国連が音頭を取り、23年6月に正式に採択され、60か国が批准してから発効される。日本はまだ、署名も批准も検討中である。シンガポールや環境政策重視のドイツが先導役を務める。
 これまで海洋法については、領土の沿岸に当たる領海や排他的経済水域が定められ、生物多様性条約において、沿岸国による管理が規定されている。しかし、公海については何も定めがなかった。
 日本は、途上国が公海での生物多様性は人類共通の財産であると主張するのに対し、共通財産は海底鉱物資源に限るとしている。また、公海でのモニタリングには膨大な費用が掛かることを懸念する。しかし、海洋国家日本がいずれ署名・批准することは容易に予想される。海洋遺伝資源から医薬品の開発などの便益が得られることも分かっているのである。条約締結国のコスト負担や便益の配分などの検討が急がれる。
 何よりも公海という未知のフロンティアが存在していたことに驚く。宇宙開発については既に1967年に宇宙条約ができていて、昨今では、アメリカのみならず競争して宇宙のフロンティアに向かう国々が増えた。一方で人口爆発を憂慮し、他方で人類が使える未開発の資源や新たに住める惑星などがあるとしたら、フロンティアに向かわない手はない。
 これまでも、各国が協力し、あるいは競って南極調査を行ってきたが、公海に眠る便益を各国合意の下に、日本が積極的に求めていくことは望ましい。資源がなく人口減少の国日本は、国益として取り組むべきである。日本は、従来、科学が導くフロンティアに関し、政治が消極的だった。洋上風力発電も、CCS(二酸化炭素分離貯蔵技術)も、宇宙太陽光発電も、国際リニアコライダーも、学術者からのアイディアに政治が積極的に乗り出すことはなかった。
 下り坂の日本と言われているのを甘受せず、国益のために、公海にでも、新しいフロンティアにでも、出て行って勝負する日本でありたい。検討倒れと遅延はやめてほしい。 

[2024/04/26]
党首を替えよ



 衆議院補欠選挙が迫っている。総選挙の前哨戦と呼ばれるが、否、結果は既に明らかである。自民党は負ける。
 そこで、岸田首相の破れかぶれ解散につながるとの見方が強い。岸田首相は、国政よりも自民党よりも、自らの保身を優先する。総裁選前に総選挙ができなければ総裁を続けること自体が難しいのだ。
 自民党が少しでも有利に戦おうとするなら、党首を替えるしかない。どこかにダークホースはいないのか。安部派つぶしにとどまらず、伝統のリベラルを捨てた宏池会、またぞろ世襲にこだわる二階派、トランプに尻尾を振りに行ったオッチョコチョイの麻生派を「ぶっ壊してやる」と勢いよく出てくるダークホースもいないとしたら、自民党の人材払底も甚だしい。
 そのダークホースにならんとした小池百合子は東京15区からの出馬をあきらめ国政復帰を見送った。それもそのはず、再燃した学歴詐称が今回ばかりは握り潰すことができない。偽の卒業証明というエジプトからの恩を買った小池は、他国エジプトのエージェントであり、国政に出ることは憚られる。政治家として都知事に留まることも許されない。
 それにしても、自民の逆風を自らの順風に置き換えられない野党のだらしなさも目立つ。もし政権交代を勝ち取りたいなら、野党もまた党首を替えるべきである。立民は、無学無策のアイドル党首に、極左的女性議員が取り巻き、バックには民主党崩壊の罪人たる顧問が大勢いる。
 最近、米山隆一議員の舌をまく質疑の雄弁さが報道されている。岸田首相は照準のぼけた答弁をひたすら読み、松本総務大臣はしどろもどろの答弁。なんだ、立民にもまともな議員がいるではないか。石橋湛山の小日本主義を唱える篠原孝など、腐りかけた幹部の背後にまともな議員も少しはいる。世の中の賛同を狙うなら、野党も党首を替えよ。替えねば、誰も政権交代を望まない。自民・維新連立の方がまだましだ。
 米国大統領選挙もおじいさん同士の戦いで気の毒だが、このままいくと、日本は腐ったもの同士の戦いになり、もっと気の毒な状況になるだけだ。

[2024/03/28]
身近な未知アフリカ



 アメリカ、ロシアを追いかけて、中国、インドも宇宙開発競争に参加している。日本も技術の国の面目をかけて負けじと、最近のH3ロケット打ち上げ成功や小惑星探査機はやぶさの活躍等、人々に知られるようになった。宇宙産業への投資が2030年には倍増すると言われているが、いかんせん、日本の予算は少なく、民間の参入が限られてもいる。
 宇宙は人類にとって未知の代表だ。しかし、地球上にも未知はたくさんある。南極だって、深海だって未知だらけだ。人間社会に注目すれば、日本にとって最も未知な国々はアフリカではないだろうか。近日、多谷千香子法大名誉教授のアフリカ・マリ共和国のお話を聞く機会を得たが、先生は「日本で、マリ共和国って南米の国ですかと質問された」と苦笑していた。
 筆者もそのたぐいだ。半世紀も前に「マリ共和国の花嫁」なる本を読んで、マリに嫁いだ日本人女性の「珍妙」余りある経験を大声で笑いながら読んだくらいだ。マリ共和国は、戦後、フランスから独立し、民主主義国として存在するものの、リビア内戦をきっかけにイスラミストの流入によって、今、国分裂の危機にあるという。
 筆者の関心は戦況や政治の情勢にあるのではない。社会政策を業として実践してきた筆者は、日本にとって、将来の人材導入をアフリカに求める可能性を探りたい。日本はもちろんのこと、先進国は少子化で人口減少を余儀なくされ、南米や東南アジアなど中進国も少子化現象が始まっている。
 日本が実質的に移民労働力として扱っている技能実習生は年38万人入国しているので、日本は世界4位の移民大国にである。技能実習制度は廃止する方向だが、形を変えて維持しなければ日本は人口減少に耐えられない。この制度ではかつて中国人が入ってきたが、中国本土での経済発展により来なくなった。今は、ベトナムやネパールが多いが、円安の影響で、日本で働くうまみが大幅に減少し、やがてアジアの国々からの人材獲得も難しくなりそうだ。
 そういう状況の中で、アフリカだけがすべての国がたどる人口現象と異なり、人口を増やす一方である。要因には複数婚、一夫多妻制の社会であることが挙げられるが、アフリカは、天然資源とともに人材の宝庫にもなろう。日本は、アフリカの豊かな資源獲得に、欧米や中国の後塵を拝しているが、人的資源の獲得は、いち早く人口減少が始まった国として、着手を遅らせてはならない。
 アフリカは欧州が競って植民地化したが、マリ共和国を含むサヘル地域のように特にフランス植民地圏は低開発国にとどまっている。アングロサクソン系は少なくともインドで鉄道、学校、官僚制度などのインフラ整備を行った例もあるが、アフリカのフランス、南米のスペインなどのラテン系は搾取だけに執心した感がある。現在においても、マリ共和国はフランスの介入失敗で、ますます情勢は悪化していると言う。
 日本は、人口減少という必要性から、植民地時代からの歴史や責任を持つ欧州に対抗して、アフリカになにがしかの貢献ができる時が来た。宇宙よりももっと身近な未知アフリカへの挑戦を促したい。 

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